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テヘランの思い出 [私のお宝シリーズ  世界の面白道具]

 

前回のブログに、私のお宝を公開と書きましたが、早速行き詰まっています。

逆さま地図は、私にとって大切な宝物なのですが、後が続きませんね…

立派なお屋敷を所有する訳でもなし、高級車を乗り回す訳でもなし、宝石はどうでも良いし、
ファッションに関心が無い訳ではありませんが、有名ブランド好きではないし…

それで、やっぱり私の宝物その2はこれです。

イスラム革命前のある時、イランはテヘランへの便に乗務しました。
ホテルに着くや、疲れていたのでしょう、夜までぐっすりと寝てしまい、かなり遅い時間に夕食に降りて行きました。

当時は、欧米風を大いに取り入れていた国王の統治下でしたので、この古式ゆかしいホテルも、堂々たるヨーロッパ風の家具調度が配置され、ダイニングルームのテーブルには白い麻のクロスが掛けられ、白服のウエーターが、恭しく、けれど結構親しげにサービスに当たっていました。

何を注文したのか、どんなお味だったのかは全く憶えていませんが、そのダイニングルームの雰囲気を私は絶対に忘れないのです。
何故なら、そこの空気が凝縮されたような宝物が今も私の目の前にあり、あれからず~~っと私の生活の中に居座り続けているのですから。

これです!

   ピッチャー.JPG

 

その時間にはお客もパラパラとしかおりませんで、かなり暇そうなウエーターとペルシャ語なまりの英語か何語か分からない言葉でやり取りしながら簡単な食事をしました。

最後に紅茶を頼んだのですが、それがポットではなくこのピッチャーに入って出て来たのです。

ただの古びたがらくたに見えるかも知れませんが、私の美的感覚には見事にはまりました。

美しい曲線、心地よい重さ、使い込んだ深い輝き…
全体のバランスから見ると、取っ手がちょっと大き過ぎるのかも知れませんが、4本の指を入れて握った時に素晴らしい安定感があります。
                       銀花瓶手.JPG

本当に素敵に見えたので、ついつい私はウエーターに「譲っていただけないかしら…」と尋ねてしまいました。
すると彼は、「差し上げます」と言うのです。
あまり簡単にそう言うので、きっと私の英語が分からなかったのだろうと思い、もう一度ゆっくり繰り返しました。
彼はやはりこともなげに、「あげます」と言うのです。

こうして、お茶の濃さを調節するためのお湯が入れられていた、全く同じデザインで少し小振りのものと、大小二つセットで日本に持ち帰ってきました。

水やミルクを入れたり、そばつゆを入れたり、スティックベジタブルを立てたり、花を生けたり…

     銀花瓶.JPG

 

ずっと後になって、磨いていた時に気付いたのですが、裏を返すと
           CHRISTOFLE
            FRANCE
と彫られていました。

底.JPG  底大.jpg

上の  L 0.300 は容量です。

銘.JPG
横腹にはホテルの名前が刻まれています。

 

  どこに行ったのか、小さい方がどうしても見つかりません。

 

 

イランとテヘランに関するこちらの記事も是非ご覧下さい。
http://lilac-days.blog.so-net.ne.jp/2007-08-06-1
http://lilac-days.blog.so-net.ne.jp/2008-02-23

 


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コメント 14

mei

素敵な出会いですね(^^)。
by mei (2009-02-18 14:21) 

めぎ

素敵なエピソードに素敵なピッチャーですね。
これにそばつゆ・・・いいなあ♪
お花を生けているのもとても素敵です。

by めぎ (2009-02-18 17:18) 

Krause

ちょっと多忙な毎日なので、niceのみ残し、メッセージは後日でお許しください(現在ビックサイトで展示会の最中なのです^^;)。
by Krause (2009-02-18 22:02) 

もとこさん。

xml_xsl様、nice!有難うございます。
by もとこさん。 (2009-02-19 01:31) 

もとこさん。

mei様、なるほど、これも出会いですね。
by もとこさん。 (2009-02-19 01:33) 

もとこさん。

めぎ様、そばつゆに反応してくださいましたね^-^
めぎ様なら、お酒をお入れになるかしら…^-^)
by もとこさん。 (2009-02-19 01:35) 

もとこさん。

Krause様、お忙しいのにご丁寧に有難うございます。
展示会がご盛況でありますように!
by もとこさん。 (2009-02-19 01:36) 

きぃ*

私もこんな形、大好きです!
しかも歴史を感じる深みのある色目…
良いですねぇ
by きぃ* (2009-02-21 16:39) 

もとこさん。

mikosuke様、Nicoli♪様、nice!有難うございます。
by もとこさん。 (2009-02-21 20:05) 

もとこさん。

お久しぶり きぃ*さんだ~  お元気ですか?
ただの古びたガラクタと言う方も多いと思うけど、きぃ*さんにそう言っていただけて嬉しいよ~~~

by もとこさん。 (2009-02-21 20:10) 

rino

うわぁぁぁ・・!
テヘランのお話なのに出遅れてしまいました!!!

素敵なエピソードですね(^^)
イラン革命前には欧米のそれこそお宝がずいぶんイランに入ってきたようですね。実は私もイラン帰国前に骨董品屋でヘレンドの陶器を随分お安い値段でいくつか買ったものがあります。どうしてテヘランの小さなお店でこんなものが・・なんて思いましたが、よくよく考えて革命前に入り込んだものが
このように売られていたんですね。
もとこさんが譲り受けた重厚なピッチャーも堂々としていて
使い込まれた輝きが歴史を感じさせますね(^^)
by rino (2009-02-23 18:46) 

もとこさん。

くらいふ様、アールグレイ様、nice!有難うございます。


rino様、革命後のイランでの骨董品はお買い得だったのかもしれませんね。
私は革命前のバザールでバラバラのガラクタが多かったですが、シルバーウエアーを随分見ました。
by もとこさん。 (2009-02-24 00:00) 

風船かずら

素晴らしい出会い、大事にされているもとこさんのお気持ち、よくわかるように思いました。どっしりとした、温かみ、使いごごちのよさ、写真でも充分あらわれていますね。
by 風船かずら (2009-02-25 11:01) 

もとこさん。

Mimosa様、COCO様、yim-yang様、nice!を有難うございます。


風船かずら様、現れていますか?嬉しい!
とても使い心地良いですよ。
by もとこさん。 (2009-02-26 02:05) 

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